肩を揉むと、その場では少し軽くなる。
けれど数日すると、また同じ場所が重くなる。
このような慢性的な肩こりに、悩んでいませんか。
「デスクワークだから」「椅子の高さが合っていないから」「運動不足だから」
たしかに、どれも肩こりを起こす要因の一つです。
しかし、同じようにデスクワークをしていても、肩がこらない人がいます。
右肩だけがこり、左肩には何も感じない人もいます。
同じ環境なのに、なぜ肩こりの出方が違うのでしょうか。
ここで確認したいのは、肩の筋肉だけではありません。
その筋肉が働き続けなければならない、体の位置です。
▪️肩の筋肉は悪者ではありません
成人の頭部には個人差がありますが、重さはおよそ5kg前後あります。
頭が背骨の上に近い位置にあれば、その重さを骨格で受けやすくなり、筋肉は細かなバランス調整に集中できます。
しかし、頭が前へ出るほど、首や肩の筋肉は、頭が倒れないように働き続けなければなりません。
5kgほどの物でも、体の近くで持つより、前へ離して持つ方が重く感じます。
体の中でも、これと似たことが起きています。
頭と肩が前に出ている人では、肩の硬さは原因ではなく、重さを支え続けた結果です。
そのため肩を揉むと、一時的には楽になります。
しかし、頭と肩が前へ出る体の条件が残っていれば、筋肉は再び同じ仕事を始めます。
▪️右肩だけがこる人は、左右差を確認します
頭が前に出ているなら、なぜ右肩だけがこるのでしょうか。
右肩だけがこる方を正面や横から確認すると、右肩が左より前に出ていたり、体が片側へ回っていたりすることがあります。
この状態では、右肩周囲の筋肉が、前へ移動した肩と腕を支え続けます。
右肩の筋肉が悪いのではありません。
崩れた位置でも体を支えようと、働き続けているのです。
▪️少し姿勢を確認してみましょう
スマートフォンで、力を入れずに立った姿を、正面と横から撮ってみてください。
- 横から見て、耳が肩より前に出ていないか
- 正面から見て、片方の肩だけ前に出ていないか
- 左右の肩の高さや向きに違いがないか
- 骨盤を前後に動かすと、頭や肩の位置も変わらないか
ここで大切なのは、無理に「良い姿勢」を作ることではありません。
骨盤や股関節を動かした時に、頭と肩の位置、首の動き、肩の重さまで変化するかを確認します。
肩以外を動かして肩が変わるなら、体の別の場所にも改善の手がかりがあります。
▪️肩から、背骨・骨盤・股関節へ
頭の位置は、首だけで決まるものではありません。
背骨のカーブが変われば、前を見るために頭の位置も調整されます。
その背骨の土台にあるのが骨盤です。
骨盤が前後に傾いたり、左右に回ったりすると、その変化に合わせて腰、背中、首もバランスを取り直します。
さらに、骨盤を支えているのが股関節周囲の筋肉です。
体のつながりを並べると、次のようになります。
- 股関節の機能がうまく使えない
- 骨盤の位置が変わる
- 背骨と胸郭がバランスを取り直す
- 頭や肩が前に出る
- 首や肩の筋肉が支え続ける
- 肩こりとして症状が現れる
もちろん、すべての肩こりが同じ原因で起きるわけではありません。
ただ、肩を揉んでも繰り返し戻る場合は、肩だけでなく、背骨、骨盤、股関節まで確認する価値があります。
▪️戻らない体を目指すために
便利な生活の中では、歩く、しゃがむ、体重を左右へ移すといった動きが少なくなります。
長時間座る生活で使われにくくなった股関節の動きや体重移動は、運動によって補う必要があります。
肩こりに対する運動は、肩だけを動かすものとは限りません。
股関節や骨盤の機能を取り戻した結果、背骨のバランスが変わり、頭と肩の位置まで変化することがあります。
痛い場所を緩めるだけでなく、なぜそこへ負担が集まったのかを見つける。
それが、繰り返す肩こりから抜け出すための第一歩です。
なお、強いしびれや筋力低下、発熱、外傷後の痛み、安静時にも増える痛みなどがある場合は、姿勢だけで判断せず、医療機関へご相談ください。
▪️オンライン相談のご案内
遠方の方や、まず姿勢とのつながりを知りたい方は、オンラインでの相談も可能です。
画面越しに姿勢を見ながら、痛みと体のつながりを一緒に確認します。
▪️体験のご案内
福岡市で、訪問型の姿勢ケアを行っています。
「もう仕方ない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。
肩を揉み続けても戻るなら、肩以外に変えられる場所が残っています。
「もう仕方ない」と諦める前に、姿勢と体のつながりを一度確認してみませんか。




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