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背筋を伸ばしてもまた戻るのは、なぜ?

「背筋を伸ばしてください」

そう言われて姿勢を正しても、気がつくとまた背中が丸くなっている。

そのたびに、「もっと意識しなければ」と思っていませんか。

できるなら、もうやっています。

姿勢が戻るのは、意識が足りないからではありません。
その姿勢を、身体が楽に保てる状態になっていないのです。


▪️背筋を伸ばしても戻る理由

意識して背筋を伸ばすこと自体は、悪いことではありません。

姿勢が整うと、身体は動かしやすくなります。
座っている姿も、歩く姿もきれいに見えます。

ただし、その姿勢を肩や腰の力で作っていると長くは続きません。

  • 肩が上がる
  • 胸を張りすぎる
  • 腰を強く反る
  • 背中やお腹が固まる
  • 呼吸が浅くなる

この状態では、身体の表面にある筋肉で無理に姿勢を作っています。

だから疲れる。
力を抜くと、また元へ戻ります。


▪️まず10秒だけ確認してみてください

椅子に座り、いつもの姿勢を確認します。

次に、背筋を伸ばして10秒だけ保ってみてください。

この時に、次の感覚がないか確認します。

  • 肩に力が入る
  • 腰を反らさないと保てない
  • お腹や背中が苦しい
  • 息を止めている

これらの反応が出る人は、努力で姿勢を作っています。

いい姿勢とは、頑張って固める姿勢ではありません。

無理に力を入れなくても保つことができ、そこから自由に動ける姿勢です。


▪️姿勢を支える身体の中心

姿勢には、腹部、背部、骨盤、股関節、足部など、全身の働きが関わっています。

その中で、私が姿勢を見る時に重視している筋肉が大腰筋です。

大腰筋は、腰の骨から骨盤の前を通り、大腿骨の内側へつながっています。

背骨と脚をつなぎ、骨盤と股関節を支える位置にある筋肉です。

この筋肉を含む股関節周囲がうまく働かない人では、骨盤を起こした状態で保つことが難しくなります。

骨盤が後ろへ倒れる。
背中が丸くなる。
頭が前へ出る。
肩や首が、代わりに身体を支える。

この状態で背筋だけを伸ばそうとしても、身体はまた元の姿勢へ戻ります。

姿勢を指示する前に、姿勢を選べる身体を作る。


▪️体操の前後で、同じ動作を比べる

大切なのは、大腰筋の体操を何となく続けることではありません。

まず、気になっている姿勢や動作を確認します。

  • 座った姿勢を楽に保てるか
  • 立った時に肩や腰へ力が入っていないか
  • 歩く時に背中を固めていないか
  • 呼吸をしながら姿勢を保てるか

次に、大腰筋を含む股関節周囲へ刺激を入れ、同じ姿勢や動作をもう一度確認します。

楽に身体を起こせる。
肩の力が抜ける。
歩きやすくなる。

このような変化が出れば、身体に合った運動の方向が見えてきます。

変化がなければ、別の体操を試します。

体操は、身体を動かすためだけのものではありません。
自分に合う方法を見つけるための確認でもあります。


▪️変わった身体を、日常で使う

体操で姿勢が変わった後は、その身体で立つ、歩く、座るという動作を行います。

最初は、少しだけ意識が必要です。

ただし、元の身体を力で押さえ込むための意識ではありません。

動きやすくなった身体に、新しい支え方を覚えさせるための意識です。

この積み重ねによって、意識しなくても姿勢を保ちやすくなっていきます。


▪️オンライン相談のご案内

遠方の方や、まず姿勢とのつながりを知りたい方は、オンラインでの相談も可能です。
画面越しに姿勢を見ながら、痛みと体のつながりを一緒に確認します。

▪️体験のご案内

福岡市で、訪問型の姿勢ケアを行っています。
「もう仕方ない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。

「もう歳だから猫背は仕方ない」と諦める前に、一度だけ。
姿勢は、支え方から変えていけます。

川﨑賢人

川﨑賢人

作業療法士歴18年。姿勢改善・痛みケアを専門に活動。制度リハではなく、“本当に良くなる再教育”を届けています。維持ではなく改善へ。その一歩を一緒に踏み出します。

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