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股関節を伸ばしてもまた戻るのは、なぜ?




股関節をストレッチすると、その場では少し楽になる。
しかし、歩いたり立ち上がったりすると、また痛くなる。

このような時は、ストレッチが足りないのではなく、見ている場所が痛い側だけになっているのかもしれません。

股関節痛では、痛い側の筋肉が働き過ぎている一方で、反対側の股関節が十分に働けていないことがあります。

▪️「股関節が痛い」は場所によって違います

一口に股関節痛と言っても、人によって痛む場所は異なります。

  • 鼠径部など、股関節の前側
  • 内ももの筋肉
  • 股関節の外側や太ももの外側
  • お尻
  • 骨盤の上部

痛む場所が違えば、負担を引き受けている筋肉や関節も変わります。

「股関節が痛い」という言葉だけで判断せず、指一本で痛む場所を示してもらうこと。
これが見立ての入口です。

▪️いつ痛むのかも確認します

次に大切なのが、痛みの出る場面です。

  • 朝、ベッドから起き上がる時
  • 靴下やズボンを履く時
  • 椅子から立ち上がる時
  • 歩き始め
  • 長く歩いた後
  • 階段や片脚立ち

靴下を履く時には、股関節を曲げる動きが必要です。
階段や片脚立ちでは、片側の股関節で骨盤を支える必要があります。

同じ場所が痛くても、曲げる時に痛むのか、体重を支える時に痛むのかで、体に起きていることは変わります。

▪️少しだけ左右差を確認してみましょう

椅子に座り、両足を床につけます。
骨盤をできる範囲で起こしたまま、左右の腿を交互に少し持ち上げてみてください。

確認するのは、次の点です。

  • 左右で上げやすさが違わないか
  • 体が片側へ傾かないか
  • 骨盤が後ろへ倒れないか
  • 足先が外へ逃げないか

痛い側と反対の腿が上げにくい場合は、反対側の働きにくさを、痛い側が補っていることがあります。

これは病名を判断するための検査ではありません。
自分の体にどのような左右差があるのかを知るための確認です。

▪️なぜ、痛い側が頑張り過ぎるのでしょうか

片側の股関節がうまく曲がらない、または骨盤を支えられないと、反対側が不足分を補います。

反対側の股関節が働きにくい
→ 痛い側が代わりに支える
→ 筋肉の緊張が続く
→ 同じ場所へ負担が集まる
→ 痛みを繰り返す

硬くなった筋肉は、必ずしも悪い筋肉ではありません。

動きにくい場所を補うために、休めなくなっている筋肉でもあります。

▪️伸ばすだけでなく、働かせることも必要です

痛い側の股関節屈筋群が硬ければ、ストレッチでゆるめることは大切です。

しかし、反対側の機能が変わらなければ、体は再び痛い側へ頼ります。そのため、次の順序で体を整えていきます。

  • 働き過ぎている側をゆるめる
  • 働きにくい側を収縮させる
  • 足首・膝・股関節の向きをそろえる
  • 立つ、歩くといった日常動作へつなげる
  • 痛みと動きの変化を再確認する

最初から強く鍛える必要はありません。

必要な筋肉を、必要なタイミングで働かせ直すこと。
それが、同じ負担を繰り返さないための第一歩です。

▪️足首から股関節が変わることもあります

股関節を変える方法は、股関節を直接動かすことだけではありません。

椅子に座ったまま足首をゆっくり曲げ伸ばしした後、もう一度腿を上げてみてください。

足首が動くことで、膝や股関節を含む下半身全体の連動が変わり、腿が上げやすくなる方もいます。

この変化があるなら、股関節の痛みを考える時にも、足元まで見る価値があります。

▪️医療機関での確認を優先する場合

次のような症状がある場合は、運動やストレッチより先に医療機関へご相談ください。

  • 転倒や衝突の後から強く痛む
  • 夜間や安静時にも強い痛みが続く
  • 発熱や体調不良を伴う
  • しびれや筋力低下が進んでいる
  • 痛みが急速に悪化している

安全に動ける状態かを確認したうえで、その方に合った運動を選ぶことが大切です。

▪️局所を見る。しかし、局所だけで終わらない

股関節痛では、痛む場所と場面を詳しく確認します。

そのうえで、痛い側の硬さだけでなく、反対側の股関節、骨盤の左右差、足首からの連動まで見ていきます。

局所を見る。しかし、局所だけで終わらない。

体全体のつながりを見直すことで、痛みを繰り返していた理由が見えてきます。

▪️オンライン相談のご案内

遠方の方や、まず姿勢とのつながりを知りたい方は、オンラインでの相談も可能です。
画面越しに姿勢を見ながら、痛みと体のつながりを一緒に確認します。

▪️体験のご案内

福岡市で、訪問型の姿勢ケアを行っています。
「もう仕方ない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。

「もう歳だから」と諦める前に、一度だけ。
股関節も、体も、いくつからでも変えられます。

川﨑賢人

川﨑賢人

作業療法士歴18年。姿勢改善・痛みケアを専門に活動。制度リハではなく、“本当に良くなる再教育”を届けています。維持ではなく改善へ。その一歩を一緒に踏み出します。

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