太ももの外側を揉んだり、ストレッチしたりすると楽になる。
ところが、翌日にはまた痛くなっている。
このような痛みでは、太ももの外側が悪いのではありません。
片脚で体を支えられず、外側の筋肉が働き続けた結果として痛みが出ています。
緩めることは必要です。
しかし、なぜ同じ場所が硬くなるのかを見なければ、痛みは繰り返します。
▪️外側を緩めても痛みが戻る理由
太ももの外側には、大腿筋膜張筋という筋肉があります。
この筋肉が硬くなっていると、ストレッチやマッサージで一時的に痛みが軽くなることがあります。
私も必要に応じてストレッチを使います。
しかし、大腿筋膜張筋は理由もなく硬くなったわけではありません。
歩くたびに体が外側へ流れ、倒れないように支え続けているから硬くなっています。
大腿筋膜張筋が悪いのではありません。
股関節で支えられない体を、代わりに守り続けているのです。
▪️痛い場所は、頑張りすぎた場所
私は、痛みを火災報知器のようなものだと考えています。
「ここに負担が集まっています」
「このまま同じ使い方を続けないでください」
痛みは、体からのお知らせです。
痛み止めや湿布には、つらさを和らげ、動作や睡眠を助ける役割があります。
一方で、それだけで歩き方や体の支え方まで変わるとは限りません。
外側の筋肉を緩めることも、目の前の火を消すためには必要です。
ただし、なぜ同じ場所で火事が起きたのかを見なければ、また同じ場所に負担が集まります。
見るべきなのは、痛い場所だけではなく、そこへ負担を集めている体の使い方です。
▪️片脚立ちで見るのは、立てる秒数ではない
大腿外側痛の方には、痛みと安全性が許す範囲で片脚立ちをしてもらいます。
ここで見るのは、何秒立てるかではありません。
- 片脚になった瞬間、体が支持脚側へ流れないか
- 股関節の真上で体を支えられているか
- 足や足指で強く踏ん張っていないか
- 右と左で立ち方が違わないか
片脚になった瞬間に、体幹と骨盤が支持脚側へ大きく流れる方がいます。
股関節の上で体を支えられないため、体全体を外側へ移動させてバランスを取っている状態です。
この動きは、歩くたびに繰り返されます。
歩くたびに体が外側へ流れ、太ももの外側がブレーキをかける。
これが、外側を緩めても痛みが戻る理由です。
ご自身で確認する場合は、壁や安定した椅子へ手を添えてください。
強い痛み、しびれ、ふらつきがある方は、無理に片脚立ちを行わず、医療機関や専門家へご相談ください。
▪️必要なのは、股関節で支える力
体が外側へ流れる理由は、片脚で体を支える股関節の機能が落ちているからです。
私が特に重視しているのが、背骨と太ももの骨をつなぐ大腰筋です。
大腰筋をはじめとする股関節周囲の筋肉が働くことで、股関節の上に骨盤と体幹を保てます。
必要なのは、外側の筋肉だけを鍛えることではありません。
股関節の上で体を支えられる状態を取り戻し、外側の筋肉が頑張らなくてもよい体へ変えていくことです。
そのため、姿勢ケアでは次の順番で確認します。
- 痛みの場所と強さを確認する
- 片脚立ちで体が外側へ流れるかを見る
- 大腿外側の緊張を緩める
- 股関節周囲の筋肉を働かせる
- 片脚立ちと歩行をもう一度確認する
介入後に外側への流れが減り、歩き方や痛みが変われば、見立てが合っていたと判断できます。
▪️局所を否定せず、局所だけで終わらせない
太ももの外側を緩めることは必要です。
しかし、本当に見るべきなのは、その先です。
なぜ、外側の筋肉が働き続けているのか。
片脚立ちで体が外側へ流れる。
股関節で体を支えられない。
その代わりに、太ももの外側が働き続ける。
やがて、痛みとして知らせてくる。
この流れが見えれば、必要な対応も明確になります。
局所を否定するのではなく、局所だけで終わらせない。
外側を緩めても痛みを繰り返している方は、痛い場所だけでなく、片脚で体を支える姿勢から見直してみてください。
▪️オンライン相談のご案内
遠方の方や、まず姿勢とのつながりを知りたい方は、オンラインでの相談も可能です。
画面越しに姿勢を見ながら、痛みと体のつながりを一緒に確認します。
▪️体験のご案内
福岡市で、訪問型の姿勢ケアを行っています。
「もう仕方ない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。
「外側が硬いから仕方ない」と諦める前に、一度だけ。
痛い場所ではなく、体の支え方から見直せます。




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