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膝だけ見ても痛みが戻るのは、なぜ?|骨盤と背中のつながり

膝の体操を続けているのに、また痛くなる。
背筋を伸ばしても、気づけば背中が丸くなっている。

この二つは、別々の問題に見えるかもしれません。

しかし、体全体を見ると、膝の痛みと背中の丸みが同じ姿勢の崩れからつながっていることがあります。

今回は、左膝の痛みと背中の丸みを改善したい方のビフォーアフターをもとに、私がどこを見て、どのように体操を組み立てたのかを解説します。



▪️横から見ると、体幹が大きく伸展しました

横からのビフォーアフターを見ると、介入後は体幹が大きく伸展し、上体が起きています。

ただし、背中を力で伸ばしたわけではありません。

背中が丸くなった理由を、骨盤や股関節までたどって体操を組んだ結果です。

変化を見る時も、単に「背筋が伸びたか」だけでは判断しません。

  • 骨盤の位置
  • 股関節と足首の位置関係
  • 背中と頭の位置
  • 膝と足先の向き
  • 痛みや動作の変化

これらを介入前後で同じように確認します。

▪️姿勢を見る前に、痛みと希望を聞きます

私は、いきなり姿勢を見ることはしません。

まず、痛みについて詳しく聞きます。

  • 膝のどこが痛むのか
  • いつ痛むのか
  • どのような動作で痛むのか
  • どの程度の痛みなのか
  • 今も痛いのか

痛みの場所や出る場面を詳しく確認すると、原因を考えるためのヒントが得られます。

そのうえで、最も大切なことを聞きます。

体が変わったら、どうなりたいですか?

この方の希望は、左膝の痛みと背中の丸みを改善することでした。

この希望があるからこそ、何を変えるための体操なのかが決まります。

▪️膝の痛みは、膝だけでは読めません

膝の痛みがある時、私は股関節・膝・足首の向きを確認します。

今回、膝のお皿と足先は外側を向いていました。
この二つだけを見ると、大きなズレはありません。

しかし、両脚は内側へ閉じていました。

脚は内側へ閉じているのに、膝と足先は外を向いていたのです。

一度、無理のない範囲で試してみてください。

両脚を内側へ寄せたまま、膝と足先を外へ向けます。
股関節から膝にかけて、力が逃げにくい感覚が分かると思います。

痛みが出る場合は、無理に行わないでください。

この方の左膝では、この姿勢によって膝が回旋方向の負担を引き受けていると考えました。

▪️片側の痛みでは、骨盤の向きも確認します

片側だけに痛みがある時は、骨盤が左右どちらへ回っているかも確認します。

今回は、骨盤が右へ回旋していました。

骨盤の向きが変わると、左右の股関節にかかる力も変わります。
その状態で立つ、歩く、立ち上がる動作を繰り返せば、片側の膝が負担を引き受けます。

そのため、膝の向きだけではなく、骨盤を中央へ戻すことも体操の目的にしました。

▪️背中の丸みは、骨盤から始まっていました

次に見たのが、背中の丸みです。

この方は胸の高さの背骨が強く丸くなっていましたが、背中だけを伸ばそうとは考えませんでした。

注目したのは、骨盤です。

骨盤が後ろへ倒れ、股関節が足首より前へ出ていました。

少し実験してみましょう。

椅子に座り、骨盤をわざと後ろへ倒してみてください。
背中が自然と丸くなると思います。

次に、骨盤をゆっくり立ててみてください。
今度は、背中も起きやすくなります。

背中の丸みは、背中だけの問題ではありません。

後ろへ倒れた骨盤の上でバランスを取るために、背中と頭の位置が変わっていたのです。

▪️体操は、見立てを確かめるために使います

今回は、次の順番で体を整えていきました。

  1. 背骨が動ける状態をつくる
  2. 肩甲骨が働ける状態をつくる
  3. 骨盤が本来の位置へ戻れるようにする

体操を行ったら、痛み・姿勢・動作をもう一度確認します。

狙った方向へ変われば、見立てが合っていたと判断します。
変わらなければ、別の原因を考えます。

体操は、ただ回数をこなすものではありません。

その人の体に何が起きているのかを、一緒に確かめるための手段です。

▪️痛い場所だけで終わらない

膝が痛くても、見るのは膝だけではありません。
背中が丸くても、見るのは背中だけではありません。

股関節、膝、足首、骨盤、背骨、肩甲骨。

体は、頭から足先までつながっています。

痛い場所だけを見ても原因が分からない時は、なぜ、そこに負担が集まったのかを考えることが大切です。

姿勢のつながりが見えてくると、「もう歳だから仕方ない」と思っていた体にも、変えられる場所が見つかります。

▪️オンライン相談のご案内

遠方の方や、まず姿勢とのつながりを知りたい方は、オンラインでの相談も可能です。
画面越しに姿勢を見ながら、痛みと体のつながりを一緒に確認します。

▪️体験のご案内

福岡市で、訪問型の姿勢ケアを行っています。
「もう仕方ない」と感じている方こそ、一度ご相談ください。

「もう歳だから」と諦める前に、一度だけ。
膝も、姿勢も、いくつからでも変えられます。

川﨑賢人

川﨑賢人

作業療法士歴18年。姿勢改善・痛みケアを専門に活動。制度リハではなく、“本当に良くなる再教育”を届けています。維持ではなく改善へ。その一歩を一緒に踏み出します。

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